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1インタビュー

【地元の働く人紹介】いわしろ短黒牛で二本松市の畜産を守り育てる

有限会社エム牧場 2代目社長 吉田和さん

やさしいまなざしで熱く語る吉田さん


いわしろ短黒牛発祥の地・初森地区のエム牧場。その2 代目社長、吉田和さんは、短黒牛開発から出荷までの当時のエピソードを語る。

「福島から本当のブランド牛を誕生させたいと思い、岩手から短角牛のメスを購入。周りのみんなからは、『バカか?』と笑われました。相当額の投資をしましたが、売り先も決まらないままのスタートでしたから。」

周囲が驚くのはそればかりではない。吉田さんは関東の大手企業からの誘いを断り、地元のショッピングセンターを単独の卸し先に決めた。

道の駅で提供されているローストビーフ丼。土日限定だがぜひ食べてみてほしい一品。

「だって地元のお店に潤ってほしいし、地元のみなさんに美味しい牛肉を食べてほしいという気持ちが一番ですから。短黒牛は丈夫で健康な短角牛と高級ブランドの黒毛和牛を掛け合わせたもの

抗生剤を使用しないので安心安全、しかも美味しい肉なんです。それに、希少性が特徴でもあります。岩代の短黒を謳っているのに、岩代以外でその限られた肉を売っても意味がない」と語る。

赤身の短角牛と霜降りの黒毛和牛を交配した「短黒牛」


 吉田さんは二本松市の西にある葛尾村出身。牧場を経営する父と畜産に対する考え方が違いすぎるためエム牧場へ就職。数年前、取締役専務への就任を契機に、小浜地区に家を建てて家族と移り住んだ。

「自然のなかが好きなので住み心地は快適です。仕事が好きで、朝起きてから寝るまでずっと牛のことばかり考えています」。

「現在、本社には20代、30代を中心とした若手社員が12名います。少数精鋭集団です。」

牛育てよりも人育ての方が難しいと語る吉田さんは、「だから、やりがいがある。」と瞳を輝かせた。「楽しく仕事をしながらお金を儲け、さらに周りの人や地元に還元していく。そんな生き方が実際にできることを社員たちに伝え、自らも実践しています」。

「将来の夢、希望は?」という質問に、「そうですね、二本松市の畜産の衰退を食い止めたいというのが一番の希望ですね。また、売りに出た牧場を買い取ることも始めています。」

畜産ビジネスを成功させているエム牧場という存在は、どんな田舎にでもビジネスチャンスはあることを、そして思いがあれば道は必ず開けるという希望と勇気を与えてくれる。

有限会社エム牧場 住所/ 〒964-0303 福島県二本松市初森八斗田66



いわしろ短黒牛が購入できるのは地元のお店・いわしろショッピングセンターさん
いわしろ短黒牛を食べることができるのは地元の道の駅・道の駅さくらの郷さん
*さくらの郷のローストビーフ丼は土日祝日限定販売です。

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