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日々のできごと

いわしろに農業女子が集まったはなし。その1

いわしろ発・食と農について学び、また新たな仲間づくりの場として活動中の
「学びをとおしてつながろう!~目指せ農業女子・豊かな食~」。全6回の講義も残すところあと1回となりましたが、回数を重ねるたびに仲間が増え、新たなつながりも生まれています。そんなすてきな集まりのこれまでを数回に分けてご紹介したいと思います。

「学びをとおしてつながろう!~目指せ農業女子・豊かな食~」とは?

2021年8月から2022年1月にかけ、主に福島県内等に在住している農業に従事または関心のある女性が、月1回二本松市岩代地域にある農家民宿「清峰園」を主な会場として集まり就農、農産物の製造・加工、販売などについて実践を通して学び、合わせて食についても考え学びあいながら情報交換を行なう場。

講師には地元で農業を営む先輩農業者の方や、有機農業や女性の起業について研究をされている大学教授、地元食材を使った料理教室を行うシェフ、農業経営の専門家を迎え、受講するメンバーは移住して農業を志す方、安心安全な食べ物に関心のあるお母さん、地元農家に嫁いできた方、情報交換を求める方など、食と農に関心を持ついろんな立場の皆さんによって構成されています。


第1回は夏の暑さがまだ残る8月。農家民宿清峰園が会場。

真剣なまなざしで話を聞く参加者の皆さん。

どんな方が来るんだろう・・・?少し緊張しながら清峰園さんの戸を開けました。
私は農家ではありません。普段はいわゆる勤め人です。そんな私がなぜ参加したいと思ったのか―

実家は専業農家、婚家も元々は(今も)兼業農家で、農業は割と身近にあります。野菜や果物はほぼ買わずに済む恵まれた環境にいます。そして、その環境はは永久に続くものではないのです。

例えば担い手、販路、規格外品の活用、耕作放棄せざるをえない土地の問題、そして経営・・・
なにか自分でできることはないか、これまでも自分でできることはしてはきましたが、知識を得る機会はなかなかありませんでした。そのような中、この会の開催を知り、参加させていただくことになりました。

第1回目は会の内容・目的についての説明のあと、参加者の自己紹介から。集まったのは食と農に関心を持ついろんな立場の皆さんです。移住して農業を志す方、安心安全な食べ物に関心のあるお母さん、地元農家に嫁いできた方、情報交換を求める方、本当にさまざまです。そして皆さん一様に秘めた力を感じる・・・というのは大げさではないと思います。
(それはきっと、運営メンバーがパワーあふれる方々ばかりだからでしょう。そこはまた別の機会に。)

生命力あふれるトマト!そのままかじると口の中に甘みとうまみが広がりました。

お互いがナニモノなのかがなんとなくわかり、中には顔見知りの方もいたりして、お互いに少し緊張がほぐれてきたところで清峰園山崎さんの畑へ。
トマトの収穫体験をさせていただきながら、一年間の畑のサイクルについて教えていただきました。トマト美味しかった・・・

夏ほうれん草を手に語る山崎さん。生活していくための農「営農」についてプロの目線で。

清峰園に戻っての座学は、「有機農業とは」をテーマに茨城大学名誉教授 中島紀一先生より、そもそも有機農業とは?というところから土の持つチカラについてご講義いただきました。「耕作放棄地は素晴らしい畑」とお聞きして、マイナスイメージが強く、なんだか罪悪感がぬぐえない気分になる(少なくとも私はそう感じています)耕作放棄地に光が当たったような気持ちになりました。

左から右に微生物による落ち葉の分解が進み、土と成っていく。その過程が一目瞭然です。

中島先生の講義のあとは、再び清峰園の主、山崎さんによる講話。養蚕農家を継いだものの時代は変わり「食べていくための」農業を試行錯誤しながら続けてこられたお話を伺いました。講義のあとは清峰園さん自慢のおいしいごはん!つきたてのおもちにぶっかけそば。勉強しに来たのかご飯食べに来たのか・・・両方です(笑)

清峰園さん自慢のランチ。ぶっかけそばのそばなど食材はいわしろ産。
1回目のダイジェスト動画をご覧いただけます。


第2回目は9月。有機農業を実践する農家さんと地元食材を活かす料理人のお話。

関さんのお宅にいるヤギ。お客さんに興味しんしん?

青空が気持ちよい9月。第2回目は2か所での研修でした。まず東和地区で有機農業を営む関元弘さんのお宅で、奥様の奈央子さんから農園の取組みや一年間の作業などについてお話いただきました。いただいた資料にはノウハウがたくさん。種の入手先まで教えていただきました。

関奈央子さんの説明を真剣に聞く参加者のみなさん。

畑でいんげんの収穫体験。葉の影に大きないんげんが隠れていたりしてちょっとした宝探し気分。作物との相性もあるそうで、いんげんは元弘さん担当とのこと。収穫は癒しの時間だそうです。その気持ちわかるような気がします(笑)

一方ミニトマトは奈央子さん担当とのこと。多品種を生産することで、希少性をもたせているそう。数種類試食もさせていただき、形や色、味の違いを感じることができました。

関さんのお宅のあとは、同じ東和地区にある大原陽子さんの料理教室兼食品加工用アトリエ「ソレイユ」へ。
今年、築100年以上の蔵を改装してアトリエをオープンされました。大原さんのこだわりがつまった場所を見学させていただきました。

蔵をリノベーションした調理場。蔵にあった桐たんすなども活用しています。
2階の試食スペース。木がむきだしになっていてあたたかな雰囲気。

大原さんのご自宅にて昼食をいただきながら、フランスで修業し東京でシェフとして活躍していた大原さんがどんなきっかけで二本松へ移住したのか、これまでの活動についてお話しいただきました。第1回の講師中島先生も参加され、先生が自ら栽培されている赤米の話や野菜を育てる楽しみ、草(いわゆる雑草)との付き合い方についてお話いただき、さらに手植えでの稲作やコンパニオンプランツについてなど、参加者の皆さんから出された質問にひとつひとつ丁寧にお答えいただきました。

メニューはビーツのサラダ、なすのスリランカ風味、玄米サラダ、手づくりパン、鶏肉と白いんげんのトマト煮込み、さくらんぼのクラフティ。洋の食事が和の食器で提供される楽しさ!右奥の赤いお皿は古い盃なのです。

メインの「鶏肉と白いんげんのトマト煮込み」の付け合わせは、シャドークイーンという紫色のじゃがいもです。
2回目のダイジェストもどうぞ。

今回はここまで。次回は第3回、第4回のレポートをお届けします。

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