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1インタビュー

【いわしろのひと紹介】オリジナルのとんぼ玉でつながる笑顔の輪


いわしろでガラス工芸の「とんぼ玉」製作体験ができるのをご存じでしたか?
東新殿にお住まいの朝倉八百五(やおい)さんの工房へおじゃましてきました。

2021年も押し迫った12月下旬、合戦場のしだれ桜からほど近くにある朝倉工房へ。
工房兼ご自宅の入口はフクジュソウの群生地になっているそうで、春が楽しみです。

工房のあるじ朝倉さんと知り合ったきっかけはまさに偶然の連続でした。
まず、ひとつめの偶然は道の駅さくらの郷で朝倉さんのとんぼ玉作品を目にしたこと。
ふたつめの偶然は農家民宿清峰園さんのイベント「おだんごカフェ」で隣の席に居合わせたこと。
さらに、10月~11月にかけて開催された二本松市菊花展の会場でも偶然お会いしていろいろお話ししたりするなかで、興味がふつふつとわいてきて、これは体験に行かねば!と思ったのでした。

昔は蚕室(かいこごや)として使われていた小屋の片隅に工房があります。

朝倉さんは、某有名食器メーカーでグラス作りの職人として勤務されたあと二本松に戻り、全く違う仕事に就くかたわら農業をされて、5年ほど前からとんぼ玉やフュージンググラスなどのガラス工芸を始められたそうです。過去に二本松市内の遺跡発掘などにも携わっておられたそうで、多方面にわたってとても行動的な方です。

フュージンググラスとは電気炉で板ガラスを熔かし、器やアクセサリーなどを作る技法のことです。
ガラスのフュージョン(融合・溶解)とあるアニメのイメージもあったりして・・・なんかワクワクすっぞ!

朝倉さん。手にしているのはとんぼ玉マドラー。今イチオシの作品とのことです。

このお写真の方が朝倉さん!街中でお会いすると、ガラス細工のイメージはない(?)気のいいおじさまです!笑

とんぼ玉は3~40㎝くらいの細長いガラス棒を約800℃に熱して溶かし、離型剤を塗った金属棒に巻き付けながら形作るのですが、きれいな作品をつくるには熱の当て方や成型のしかたにコツがあるそうです。まずはひとつを作りながらお手本をみせてくださいました。

ベースとなるガラスの棒を熱しているところ。巻き取り用の棒などの道具もご自分で工夫して作られているそうです。
均等に熱を当てていきます。
成型したベースの玉に色付きの細いガラス棒をあてると模様となります。
ボケていますが…もうすぐ完成です。まだまだ熱いのでやけどに注意して扱います。
砂(バーミキュライト)の中で冷まします。冷めてから水につけて軸から離します。

自分でもチャレンジしてみましたが、朝倉さんの作っているところを見るととてもスムーズなのに、いざ自分が、と思ってやってみると全然勝手が違い難しかったです。それでも、失敗と思ってもできあがってみるとそれがまたよい仕上がりだったりします。まさに偶然のなせる技!

回すのを怠ると垂れそうになってしまいます。。。
細かいガラスのかけらをつけて熱をかけると・・
こんな愛らしい模様になります!

ガラスのくず?いいえ、これも立派な材料です。右側はフュージンググラスの素材として使うのだとか。
このほかにもいろんな割れガラスが大切にしまってありました。

とんぼ玉やフュージンググラスには色んなバリエーションがあり、欠けたものや残った材料でも工夫してまた活かされて無駄が出ないのだそうです。まさにエコでサスティナブルな工芸ですね。できあがったとんぼ玉は根付けに仕上げていただきました。

いろんなパーツを組み合わせてキーホルダー(根付)が完成!ひもや鈴の色も選べます。

これまでにご自身で作った作品や、ご友人からプレゼントされた品々も見せていただきました。ひとつひとつにエピソードがあったりして興味深かったです。職人時代のご友人との交流もこのコロナ禍で思うようにできずにさみしい思いはありますが、それでも地元の子どもたちをはじめ住民の方に喜んでもらいたい、次はどんなものをつくってみんなを喜ばせようか、ということをいつも考え、また純粋に創作する楽しさで作品を作りつづけておられるそうです。

おしゃべりしながら体験しているうちにあっという間に時間がすぎてしまいました。今回の体験ではお手本を含めて3個のとんぼ玉が完成しました!自分だけのオリジナルとんぼ玉に思わず笑顔があふれます。子どもから大人まで気軽につくれるのでぜひ体験してみてはいかがでしょうか。不器用だから、という方も朝倉さんが優しくレクチャーしてくださるので大丈夫ですよ。

完成したとんぼ玉。それぞれに個性があってカワイイ!

とんぼ玉 朝倉工芸
二本松市東新殿字与太郎内
連絡先 090-1935-9579
【体験所要時間】 1時間~2時間程度
【体験料金】 1,000円程度
※体験希望の際は、かならず事前予約をお願いします。

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